ローズプラネット

音楽会・美術展・個展企画 東京都武蔵野市

閑話休題:66~おすすめ本『蜜蜂と遠雷』 恩田 陸著

★ピアノコンクールが舞台の小説

昨年2017年の年間ベストセラー第一位、直木賞と本屋大賞をダブル受賞という恩田陸さんの小説。

「ピアノコンクール」と聞いて、その審査や結果に「ふ~ん」とか「へぇ~」とか「あぁそういうこと」

などと素直に感じることができなかったせいで、この本はいいですよとすすめられても

なかなか手に取ることができないでいましたが、強烈にオススメされて読みました。

出場者同士の嫉妬はもちろん、審査員同士の葛藤や選ぶほうの審査員のコンテスタントへの

さまざまな感情。自分の才能に対する自信、比較して(されて)選ばれる快感など、

登場人物の内面・心理描写が見事に描かれています。

 

実際のコンクールを制覇した人の演奏を聴いても感動することがなく、がっかりすることも多い。

コンクールでいい演奏をしたとしても、その後の実際の演奏活動では期待外れのこともよくあること。

人間誰しも気力や体調・精神力がいい時もあれば、そうでないときもあり、そういうものを含めて

聴き込むことで演奏者も聴衆も成長するのかもしれない。

ただ、現代人は即戦力・即実践を求められているので、「待つ」ことも「育てる」ことも苦手。

文化や教育・芸術を育てるには時間も経済力もエネルギーもかかるけれど、心がけるという想いは

大切にしたいものです。

ご紹介した本、途中で居てもたってもいられなくなり、審査結果を読んでから、また読み直しました。

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