テレビドラマやゲーム、アニメとさまざまな映像に作曲されている現在、クラシック音楽はどのくらいの
需要があるのか? NHKの『精霊の守り人』を作曲するドキュメンタリーを見ていて感じたこと。
テレビを見始めたときから映像と音楽は一対のものだと当たり前のように思っている私たち。
たしかに映像に違和感を感じない音楽というのは映像をより自分に引き寄せて楽しめるもの。
200年、300年前の作曲家たちはどんな思いで作曲したのだろう。彼らの心の映像に
寄り添って曲を作ったのではないだろうか。だから聴く人の心のイメージでさまざまな聴こえ方に
なる。演奏するほうも作曲家はこのときどんな気持ちで作ったのか、どう伝えたいのかを必死で
感じ取り演奏するのではないだろうか。単なる再現演奏ならコンピューターで十分。多くの人が、
このピアニストなら、このヴァイオリニストなら、この指揮者ならどういう演奏になるのかを
聴きたいと思っている。私はかつて苦しいことがあるとベートーヴェンの曲を聴いて癒されていた。
ピアノコンチェルトの『皇帝』だった。先日、ふと演奏時間が90分近いブルックナーの交響曲7番の
美しい旋律が突然、心に浮かんできた。CDをかけたわけではない。絶望感を味わっていたときに
そーっと私に寄り添ってくれたのは、やはり音楽…。
クラシックであれ、ロックであれ、ジャズであれ、人それぞれに必要とされるもの。
時代(年代?)や時期で心の栄養となる音楽は違ってもみんなが健康に幸せに生きたいもの。
『芸術に関わるみなさまにすべての善きことが雪崩のように起きます!』 ように願ってやみません。
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